*Only Princess*
「へぇー、てったの幼なじみ? あ、もしかして例の? けっこー可愛いじゃん」
そう言い近づいてきた1人の白鷹メンバー。
ええっ、なに!?
しかも”例の”って!?
ズズズーと引き下がるあたしを見て、総長らしき人が。
「真幸、やめな」
「はいはい、わかってるって」
よかった、引き止めてくれた。
……いやいや、安心してる場合じゃなーい!!!
「あ、あのっ……てったとは、どーゆー関係なんですか?」
よくやった。よく聞いたぞ自分!
勇気を出して聞いた自分を心の中で褒めてやりながらも、ドキドキ答えを待っていた。
「俺は……」
口を開いたのはてった。
てったの言葉を待つ。
だけどその前に。
見つけてしまったんだ、鷹のピアスが、白鷹のみんなの耳やら制服にもついているのを。
夕陽に照らされて光るピアスは、てったがつけているのとまったく一緒だった。