*Only Princess*









「ねえ、どーして!? どーして白鷹に入ったの!?」



翌日、朝。


てったが登校してきた瞬間、昨日のことについて問いただした。


当の本人は、面倒くさそうな顔をしている。



「別に理由なんてねぇよ。ただ入りたいから入った。悪いか?」


「悪いよ! だって白鷹って暴走族だよ!? ケンカとかするんだよ!?」


「あー朝からうるせぇ。知ってるっつーの。つか俺、中学のときから入ってるから」


「えええ!?」



もうあれだ、驚くことばっかり。


中学のときからって……
少なくとも、1年半はいるってことじゃん。




「菜生、落ち着きなって」



隣にいてあたしたちのやりとりと見ていた美紗が、冷静にあたしに言う。


ムッとして口を尖らせる。



「でもさ、」


「最初からそんな怒っちゃダメだよ。ちゃんと聞いてからにしよ?」


「ううううーん……」



まあ、美紗の言う通りなんだけどさ。


でも暴走族に関わってる時点で怒っちゃうっていうか。


嫌いゆえにしょうがないんだよ!



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