*Only Princess*
*
「ねえ、どーして!? どーして白鷹に入ったの!?」
翌日、朝。
てったが登校してきた瞬間、昨日のことについて問いただした。
当の本人は、面倒くさそうな顔をしている。
「別に理由なんてねぇよ。ただ入りたいから入った。悪いか?」
「悪いよ! だって白鷹って暴走族だよ!? ケンカとかするんだよ!?」
「あー朝からうるせぇ。知ってるっつーの。つか俺、中学のときから入ってるから」
「えええ!?」
もうあれだ、驚くことばっかり。
中学のときからって……
少なくとも、1年半はいるってことじゃん。
「菜生、落ち着きなって」
隣にいてあたしたちのやりとりと見ていた美紗が、冷静にあたしに言う。
ムッとして口を尖らせる。
「でもさ、」
「最初からそんな怒っちゃダメだよ。ちゃんと聞いてからにしよ?」
「ううううーん……」
まあ、美紗の言う通りなんだけどさ。
でも暴走族に関わってる時点で怒っちゃうっていうか。
嫌いゆえにしょうがないんだよ!