*Only Princess*
あたしとてった、2人してギギギ……と顔をドアの方へ向ける。
琉依たちを中心に、下っ端の子たちも大勢あたしたちを見ていた。
バッチリ目が合って、琉依が決まり悪そうに笑った。
「あはは……バレちゃったか」
「ば、バレバレだよっ‼」
もうっ‼
今のを見られてたと思うと、恥ずかしすぎて顔から火が出るよ!
「お前ら……あとでシバく」
てったも恥ずかしそうに顔を手で隠し、怒りを露わにした。
そうだそうだ! 覗き見するやつらなんか、ボッコボコにシバいちゃえ!
「まあまあ……見られて減るものじゃないんだし」
「あたしのピュアな心がすり減りましたぁー」
「かっこよかったな〜てったさんのストレートな告白!」
「お、あっくんわかってくれる!? 今ね、ものすごくキュンキュンしてるのっ」
「つーかさぁ、そんな目立つとこでイチャついてるのが悪いんだよ!」
「うぐっ……べ、別にそういうつもりじゃ! てったの顔が近づいてきたから、あんな感じになっちゃっただけですぅー」
「おまっ……もう喋んな!」
珍しく慌てたてったが、あたしの口を塞いだ。
そのせいで言い返せなくなった。