シグナル
テリーは仲間達に意見を求めた。
「どうする?
どっちへ行ったら良い、
ラルフ、君ならどうする?」
「俺に聞かれてもな…
それよりテリー、
この抜け道がある事を何時知ったんだ」
「それが…
あの部屋を最初に見付けた時、
始めにリックと二人だけで中を探りに行っただろ…
その時この入り口の壁の隙間から、
僅かだが空気が漏れている事に気付いたんだ、
ここは地下だからな…
普通考えて、
この壁の向こうには土しか無い筈だろ!
それなのに空気が漏れてくるという事は、
この壁の向こうに、
何かあるんじゃないかと思ってな、
それで調べてみたら、
この抜け道を発見したと言う訳だ」
「だったら何故その時、
みんなに伝えなかったんだ!」
ラルフの声を荒げながらの言葉に、
ライエルが割って入ってきた。
「ちょっと待て、
こんな所で言い争いしている場合じゃないだろ!
こうしてる間にも、
追ってが迫っているかもしれないじゃねえか!」
「そうだな…すまない、
私がこの通路の事をしっかり皆に伝えておくべきだった…」
疑問を抱かせてしまった事に対し、
自分のミスだと感じたテリーは一言謝罪し、
改めて意見を求める。