すれ違う未来
●彼氏視点:2話


アイツが鍵を置いて帰ってから1ケ月近く経とうとしていた。

その間、俺は寂しさを紛らわせようと仕事に励んだ。
周りからは「何? 結婚でも決まったから張り切ってんの?」などと最初はからかわれた。
今では「ちょっと無理してないか?」と心配される程になっている。

アイツと俺を引き合わせてくれた同僚は、
「三都と会う時間も無いんじゃないの?」
と言ってくる。
アイツ、俺と別れたことを伝えてないんだな。と知った。
わざわざ話す程のことではないと思っているのか?

・・・どこかで、いつか俺のところに戻ってくる気があるから同僚に話さないのではないかと期待してしまっていた。
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