[完]全力恋奏~音に乗せて~

「ごめんね?新村くんありがとう」

歩きながらお礼を言う

「気にすんなって」

そんな私たちのやりとりに、紅ちゃんが

「もう!二人の世界に行かないで!私!私もいるよ〜」

なんて言うから、おかしくて笑っちゃった


「そうだ、紅」

「あー?なに?」

「最近、翔亮とどうなの?」

突然の新村くんのその一言に、びっくりしたのは私

「え」

「どーした?しずく」

「紅ちゃんの好きな人、新村くん知っていたの?!」

「おおー、知ってたよ?大分前から」

……全っ然知らなかった…

「で?紅。どうなの」

「んー…どうってことは無いけど…」

そこで、さっきのことを思い出した


「紅ちゃん」

会話に入ってきた私に目を見開く紅ちゃん

「ごめんね、今日は。」

「あー!だーいじょうぶだって!もう忘れてたし!」

そう言っていあはは!と笑っていた


「しずく、私よりね?大丈夫じゃないのがいるのよふふっ」

…?紅ちゃんよりも大丈夫じゃないって……

「新村くん?」

「そう!」

「おい!紅!」

……え?!!!!

「新村くんって飯倉くんのことが好きだったの?!!!」


それだととてもショックです…だって、敵いっこないよ……


すると、2人は一緒に大爆笑

「違う違う!そんな訳ないでしょ〜」

「しずくがズレててよかった」

そんなことを言われて、もうお家に着いた


「じゃ、また明日な!」

キラキラ輝く笑顔でそう言って、去っていった

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