‘‘コイ‘‘には落ちません!
入社して五年。たいして大きな変化もなくのうのうと生きてきた私、沖田 佳世。
少し自分を変えようと思います。
「はぁ?それで恋します~なんて間抜けたこと言ったの?」
「いや、お前そもそも恋したことあるのかよ」
「ううん、ない。でもこの人だって出会ったときに思うらしいし、出会う機会を作ればさ?」
「何そのロマンチストな感じ」
「この前見てたアニメでやってたんだもん」
「あー、青春~ってやつ?」
「そうそう」
「いや、もう俺たち青春できる年齢じゃねぇだろ!」
それは私も思ったけど……!
「恋は不意に落ちるもんだって言ってたんだもん!」
「誰が」
「夢野先生!」
「それも漫画の話な」