あの日を




***




住んでいるマンションの向かいにあるスーパーに辿り着いて気がつく。



……そういえば冷蔵庫の中身確認してこなかったな……。

何があって、何が無かったのか全く覚えていない。





まあ、とりあえず材料全部を買っておこう。

玉ねぎや卵はよく使うからすぐに無くなるだろう。








必要な物以外は買わずに、すぐに買い物を済ませるのが私のやり方なので、かごにどんどん材料を入れ込んでいく。




玉ねぎ、合挽き肉、卵にパン粉……。


あとは、ケチャップで良いかな?







それから、これもこだわりなんだけど、毎日同じレジの人のところに並ぶこと。

別に、話をするわけでも、その人が好きな訳でもないけど、変なこだわりなんだよね。





「いらっしゃいませー。」






そう言ってかごを受け取った中年のおばさん。


そして、かごの中身と私の姿を見るとあからさまに変な顔をしていた。







何……その反応?







私にハンバーグなんて作れないとでも言いたいの?




少し気分が悪くなって、お金を払うとレシートも受け取らずにかごを思いきり引っ張った。


乱雑に袋に買ったものを詰めると、すぐにお店を後にする。







明日から、レジ変えようかな……。





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