偽りの副会長に恋をした
美沙と話して間もなくチャイムが鳴り、担任の高嶋(たかしま)先生が教室に入ってきた。

朝のSHRが始まり、一通りの連絡事項をいう先生の話を聞いていた。

「…連絡事項は以上だ。後、今日の放課後に資料を作成してほしいんだが、誰かしてくれる子はいないか?」

高嶋先生が呼びかけるが、誰も手を上げない。

誰がしてくれるんだろ?

そんなふうに考えていた時、たまたま先生と目が合ってしまった。

「よし!なかなか決まらないので、先生が決めます。さっき目が合った尾方にしてもらおうか!!」

「…え!?」

嘘でしょ!?

「ちなみに、反論が聞かないからな」

何それ!?

理不尽しか感じないんですけど!!?

美沙の方を見ると『どんまい!』という顔をされた。なんかムカつくなぁ!?

反論しようとしたけど、高嶋先生の威圧を感じたので反論をするのをやめた。

SHR終了後、美沙に資料作りのことを愚痴り出す。

「梓どんま〜い!資料作り頑張ってね☆」

「『どんま〜い!』じゃないからね!?目が合っただけなのに、それで決めるって先生何なの!!?」

「まぁ、高嶋先生と目が合ったのが運の尽きかな?」

そんなぁ…


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