君と永遠を
彼に連れられた先は広いホールだった。
何百人といそうな観客の視線が集まる中、舞台の中央に置かれた仰々しい椅子に座らされる。
この先僕に何が待っているかなんて容易く想像がついた。
これはセレモニーだ。
「皆さんのお陰で無事、我らが神を取り返すことができました!」
彼の言葉に、ホールから大喝采が起きた。
「十数年ぶりの神の奇跡を、今ここで体感してください!」
僕は目を閉じる。
冷たくて硬いものがこめかみに当たる。
それが何か、なんて確かめなくてもわかった。
観客が告げるカウントダウン。
数字が0になった瞬間、火種が弾けた。