駄菓子屋へようこそ(仮)


「美味しいっ!!美味しいです」


「そりゃあよかった」


子供のように朝ごはんを頬張るわたしを嬉しそうに微笑む和平さん。


たかが白米、されど白米。
たかがお味噌汁、されどお味噌汁。たかが目玉焼き、されど…。


これまでの短い人生で食べてきたものは何だったのかと思うほど。


シンプルな味付けが絶妙に美味しく、箸が止まらない。


そうだよな。
手伝いしなかったからといっても、お母さんも料理はそれほど得意でもなかったようだ。


遺伝だきっと。
そう思おう。
せめてものプライドだ。



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