俺、兄貴になりました④
ぶつぶつと文句を言いつつも、丁寧にチョコを袋に詰めていく慶にぃ。
なんだかんだ言って優しいからね、慶にぃは。
2人の兄と別れて教室に入ると、ある机の上に大量のチョコが山積みになっているのが目に入る。
それが俺の机だと分かるから、心の中でため息をついた。
毎年毎年、ありがたいんだけど、こんなにいらない。
なんて思ってしまう俺は、贅沢で心の狭いやつなのかな。
チョコは机の中にまでぎっしり入っていて、一度掻き出さないと教科書が入らない。
「陽、今年も大量だなぁ」
せっせと紙袋にチョコを入れていると、そんな陽気な声が聞こえてきた。
「亘(ワタル)か」
亘は小学校からの親友。
俺とは違って愛想よくて元気なやつ。