桜の下できみを待つ
君は少し驚いて、それから悲しそうな顔をして。
「え」
突然、温もりに包まれた。
「何して…」
「またその顔してる。昨日と同じ顔。」
「…同じ顔?」
「昨日、僕と会った時もそんな顔してた。」
「…」
「ネオちゃんは辛い時、そんな苦しそうな顔をする」
そんな事、考えたこともなかった。
辛い、だなんて。苦しい、なんて。
考えないようにしてたのに。
君といると、いろんな感情が渦巻いて、自分の黒い部分が嫌でも見えてしまうから。
「大嫌い」
「え?」
「チハルなんて大嫌い!」
思い切り押し返した君の体は思ったより細くて。
君が私の名前を呼ぶ声が聞こえたような気がしたけど、私は走って家まで帰った。