サムライ君とメガネちゃん
試験前で、みんな自分のことで精一杯なん

だろうか

仕方なく、私も塾で一人勉強に集中する

…集中できない

何か、おかしい

そう、避けられているような…

疎外感を、感じるような…

私はふと、去年の忌まわしい出来事を思い

出すいじめにあっていた、暗い、辛い時期

あの時も、毎日の「何かおかしい」から始

まっていったのだ

次第に私の周りから人が離れ始める

潮が、引くように…

気がつくと、周りには誰もいない

そして、陰湿な「いじめ劇場」が幕を開け

る…

あの時は、結局ミハルちゃんが助けてくれ

て、普通の高校生活が戻ってきたわけだけ

ど…

そのミハルちゃんでさえ、最近、私を避け

ているような気がする

…いやいや、考えすぎだ!

マイナスのスパイラルにおちいりつある

みんな一生懸命お勉強してるんだから、私

も負けないようにしないと…

…ところが

ついに私は見てしまう

放課後、私は試験勉強をするため、商店街

を抜けて、塾に向かいつつある
< 276 / 362 >

この作品をシェア

pagetop