キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
花火
季節は各学校が夏休みに入ろうとする時期。
「あぁー!なんで勉強しないといけないのー!!」
「だってもうすぐテストだし、点数とれないと夏休み補習だし」
「なんでみーこはそんな冷静に勉強できるのー!?」
「……うるさい。少し静かに勉強できないの?」
「美瑚ナイス。あーしの言いたいこと言ってくれてありがとう」
「乃々もひどくない!?」
私と七笑、乃々葉は亜沙美のバイト先のファミレスでテスト勉強中。
とにかくずっと七笑がうるさくて勉強に集中できない。
周りの客よりもうるさい。
私の隣で静かに絵を描いてる鈴ちゃんを見習ってほしい。
……あ、見習わせるようにすればいいのか。
「あなたは静かにお母さんを待ってる鈴ちゃん見習ったら。
ね、鈴ちゃん?」
「なーえ!うっさい!」
「すーちゃん!?その言葉はアタシには効果覿面だからやめて!」
鈴ちゃんはきっと口が回らずに"うるさい"と言ったつもりが"うっさい"になっていて、それが七笑には効果覿面だったらしい。
というか七笑が効果覿面という言葉を知っていたことに驚いた。