キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。

花火




季節は各学校が夏休みに入ろうとする時期。



「あぁー!なんで勉強しないといけないのー!!」


「だってもうすぐテストだし、点数とれないと夏休み補習だし」


「なんでみーこはそんな冷静に勉強できるのー!?」


「……うるさい。少し静かに勉強できないの?」


「美瑚ナイス。あーしの言いたいこと言ってくれてありがとう」


「乃々もひどくない!?」



私と七笑、乃々葉は亜沙美のバイト先のファミレスでテスト勉強中。



とにかくずっと七笑がうるさくて勉強に集中できない。



周りの客よりもうるさい。



私の隣で静かに絵を描いてる鈴ちゃんを見習ってほしい。



……あ、見習わせるようにすればいいのか。



「あなたは静かにお母さんを待ってる鈴ちゃん見習ったら。
ね、鈴ちゃん?」


「なーえ!うっさい!」


「すーちゃん!?その言葉はアタシには効果覿面だからやめて!」



鈴ちゃんはきっと口が回らずに"うるさい"と言ったつもりが"うっさい"になっていて、それが七笑には効果覿面だったらしい。



というか七笑が効果覿面という言葉を知っていたことに驚いた。


< 106 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop