オフィス・ムーン

　でも、彩の心は

満たされず

心から愛する人には

巡り合わなかったのだ。

　彩がコンパには

参加しても

どこか冷めていたのは

そのせいなんだと

納得した。


　彩はその2年後に

あろうことが　

偶然に彼と再会してしまう。

そして

いけない事としりつつも

二回目の本気の恋に

落ちてしまう。

　今度は本気の恋であるまえに、

不倫の恋という辛い恋。

　彩はそんな関係を

3年も続けていた。

もう限界で

心はボロボロだった

みたいだ。


　私は　彩が次の

恋を見つけて

癒されて

欲しいと心から願った。



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　クールな顔で淡々と話す割に

溜息をついたり、指でグラスの

氷を回したり　

彩の中の切なさを

隠し切れていなかった。


　私は　ちょっとだけ、

一樹と別れた

時の自分を思い出し、

その前に付き合っていた　

真を思い出し

真と別れた時の

心の傷の方がはるかに

大きかったなと、思った。

でも　彩の傷はその何倍も

大きくって今も彼女を

痛めつけている。