*ΒaD boY,SaD girL*
トイレには里沙と舞美の姿があった。

「ね。さっきの1年?」

舞美がグロスを塗りながら鏡越しに里沙を見た。

『さぁ』

鏡越しに目を合わせてくる舞美を一瞬ちらりと見るとすぐに目を逸らし髪をいじりだす。

「気になんない?」

『・・・別にぃ?』

まるで関心がないように装う。

『てぇか・・・今は1年より浮気のが気になるし?』

「哉未また浮気したの!?さっき服かってもらうつってたからまさかとは思ったけど・・・」

鏡を見ていた舞美が勢いよく里沙に振り向いた。

『マぁジ信じらんないつの』

苦笑いしながら相変わらず髪をいじる里沙。

「・・・里沙・・・ウチが言ってあげようか?」

舞美は眉をハの字にしながら少し声のトーンを落とし言う。
見た目はこんなだけど友達思いなヤツだ。

『あはっ(笑)イイよ。あいつは何いっても無理じゃん?』

真剣な顔する舞美に笑顔で返した。

『まあ、ここまできたら・・・もう慣れだよね』

里沙は口ごもる舞美のほうを向くと笑顔で言ってみせた。

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