*ΒaD boY,SaD girL*
[Uneasiness]
哉未と宇田
今、二人は病院の待合室にいた。
あの後、里沙は気を失い救急車で運ばれた。
ひんやりとした空気が二人の間をぬけていく。
薄暗い病院は、どこが寂しげな雰囲気をかもしだしていた。
『・・・・』
両手を組み俯いている宇田の隣りで哉未は無言で自分の手の平を見つめた。
抱き起こした里沙の体の感覚が残る自分の手・・・
あの時、涙の後が残る頬は痛々しく・・・
そして里沙の体は・・・
最後に抱き合った時より確実に痩せていて・・・
今にも折れそうに細かった・・・
哉未は喉の奥が熱くなっていくのを感じた・・・
そしてあの時の血が何より不安を増幅させる・・・
『里沙・・・』
掠れた声で無意識に里沙の名を呼んだ。
その声はただ暗闇に飲み込まれていくだけだった・・・。
今、二人は病院の待合室にいた。
あの後、里沙は気を失い救急車で運ばれた。
ひんやりとした空気が二人の間をぬけていく。
薄暗い病院は、どこが寂しげな雰囲気をかもしだしていた。
『・・・・』
両手を組み俯いている宇田の隣りで哉未は無言で自分の手の平を見つめた。
抱き起こした里沙の体の感覚が残る自分の手・・・
あの時、涙の後が残る頬は痛々しく・・・
そして里沙の体は・・・
最後に抱き合った時より確実に痩せていて・・・
今にも折れそうに細かった・・・
哉未は喉の奥が熱くなっていくのを感じた・・・
そしてあの時の血が何より不安を増幅させる・・・
『里沙・・・』
掠れた声で無意識に里沙の名を呼んだ。
その声はただ暗闇に飲み込まれていくだけだった・・・。