*ΒaD boY,SaD girL*
[down]
『そんなもんだったよな』

次々に皮肉な言葉が出る

『俺らの2年なんて』

宇田の手に力がこもる。

「・・・!」

哉未を睨み付けた宇田の顔は、どこが悲しげだった。

『なんだよ』

宇田の気も知らず哉未も負けじと睨み付けた。

「くそっ」

宇田が拳を振り上げた。

『やめてっ宇田っ』

里沙の掠れた声・・・。

『哉未・・・』

里沙がすがりつくように哉未に抱き付いた。
そんな里沙を見て宇田が動きをとめる・・・。

『かな・・・』

弱々しく拓未の名前を呼ぼうとする里沙。

だが哉未に触れていた手は、じょじょに力がぬけていき・・・

バックが地に落ちる音とともに鈍い音が耳に残った・・・

地面に横たわる里沙。

『里沙・・・?』

哉未は里沙を抱き起こす。

里沙の顔は真っ青で・・・そして足に伝う血・・・

哉未は頭が真っ白になっていく気がした・・・。



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