*ΒaD boY,ＳaD girL*

[Reunion]

哉未と宇田は目的地へと向かって歩き出した。
小さな教会とその隣りには白い建物があり外でパーティーが行われるよう準備がしてあった。

『智貴が結婚なんてなー』

二人は肩を並べ歩いていた。

「ああ」

哉未の言葉に頷く宇田。
哉未はポケットからタバコを取り出し俯きかげんで口へ運んだ。

「・・・」

宇田が立ち止まる。

『・・・？』

立ち止まったため自分より後ろにいる宇田を哉未は不思議そうに振り返った。

「・・・俺、彼女に電話してくるわ」

宇田がポケットから携帯を取り出しながら言った。
宇田は卒業してから彼女ができたらしい。

『あ？おー』

不思議そうな顔をして頷く哉未。

「哉未」

後ろを向いて歩き出そうとした宇田が振り返る。
哉未はキョトンとした表情で宇田を見る。

「３年たったんだ。もう自分を許してやってもいいんじゃね？」

突然の宇田の言葉に頭に“？”を浮かべた。
また来た道を戻っていく宇田を見とどけ再度、前を向く哉未。

キラッ

一瞬、太陽と何かが反射した。
眩しくて思わず、しかめっつらで目をとじた。

そして目を開く・・・

『・・・』

人影が見える

まだはっきりとしない視界に苛々しながら

目を細め・・・そしてその影を確認するように見開いた。

胸が高鳴る・・・