生存税
「はぁー、着いた。」
あまりにも長い道のりに、それだけで疲労を感じ、倒れこみそうだった。
ごく一般的な普通の白と灰色に包まれた銀行。
何か異様なものなどは全く感じない。
中に入ると、さすが銀行だ。
冷房が利いていて、とてもすずしい限り。
このまま椅子に座って寝落ちしてしまいたい気分だが、そういう事にもいかない。
鞄から通帳を取り出し、機械の中に挿入した。
ものの数秒で出てきた通帳からは、予想通りの事が起きていた。
「..やっぱり、今日と昨日で一万円か。」
一万円が、町役場から自動的に引き出されているのがわかった。
こんなのやはり違法にすぎない。
口座を変えるか、引っ越すしか手はないみたいだ。
でも、すぐには引っ越せないし、口座を変えれば処罰は与えられる。
どちらかを選ぶには、口座を変える方が優先的に考えられるだろう。
「あの、すみません、口座番号を変えたいんですけど。」
どんな処罰があるかは知らない。
でも、こんな違法な真似にしたがっていたら、結局お金が無駄になるだけだ。
隼は、口座を変える事を決意した。