青空の下で

いつものように自転車置場から校舎に向かって歩いていると


「紗枝ちゃん、おはよう」


と名前を呼ばれた。



声のするほうを見ると、春樹君が手を振りながら自転車に乗っている。



「ウチに挨拶はないわけ?」



何も答えない私の変わりにさっちゃんが答えてくれる。



「お前はいいよ」



「岬、おはよう」



お前はいいと言われたさっちゃんはわざと岬君にだけ挨拶をした。



岬君は「おう」と片手を挙げる。



「春樹、性格悪いよね」



「さっちゃんも同じ事したじゃん」



「そっか」



アハハ~



こんなふうに友達や男の子の話をするのが、憧れだった。



恋ばなではないけど、数ヶ月前の私にしたら、信じられないことだと思う。
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