オリオン
そんな生活に私の心は壊れていった。
父親の言うとおり母親の血を引いているから、壊れていたのは元々かもしれないけど……
兎に角家にいたくなかった。
でも、私は一人で生きていくすべは知らない。
中学に入学する頃には、家出を何度も繰り返し、辺りじゃ不良と呼ばれるようになった。
別に“不良”と呼ばれる子達とつるんでいた訳でもないし、髪を染めたりタバコを吸っていたわけでもない。
私にはそんなことが出来るお金なんて手に入れられなかったから。
でも、大人たちは夜遅くまでふら付いている私を“不良”と呼び好奇な目で見るようになっていた。
私は別にグレたい訳じゃない。
ただ、この家から抜け出したかったんだ。