オリオン
シンは私を救うために私に出会ってくれのかな?
あの家から私を救い出すために、私の前に現われた。
そんなふうに、おとぎ話の王子様みたいに話してやってるからな。
ありがたく思えよ。
「起きてたなら、起こしてよ」
私の胸に顔を埋めながら、クスクスと笑うシンをもう一度抱きしめた。
「またしたいの?俺朝は弱いからもう少し待ってね」
「違げぇーよ」
私が知っている数少ないことの中で、シンの朝が弱いことは最後まで忘れることはないだろうな。