オリオン

彰のその言葉に私は嬉しくなり、素直に彰のバイクの後ろに跨った。



早くシンに会いたい。



シンがいないと体の一部がなくなったみたいな感覚になる。



私はシンがいて、やっと一人の人間になれるんだ。



彰のバイクはあっという間に停車した。



そこは白と黒の垂れ幕が沢山かかっていて、黒い服を着た人たちが沢山いた。



世の中のことを知らない私だって、ここが葬式の会場だってことぐらいわかる。



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