オプションは偽装交際!~大キライ同期とラブ・トラベル!?~
「な…」

「恋人だろ? 手、握っていたい」


と言い切り、今度は向居がすたすた歩きだす。

その手はとても熱く、それゆえにすごく大きく感じて、私は振り払うこともできず、向居のがっしりとした身体を腕に感じるくらいに近く、隣を歩く。


もはや機械的に脚を動かしているだけで茫然としてきた。

この男と一部屋を共にすることになるかもしれないなんて…考えただけでショートしそうだ。

もうすでに「癒しの旅」でなんかなくなってることに、今更ながら気づいてしまったのだった…。 





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