ホ・ン・トに?
「その話、覚えてたんだ」



驚いた顔をして振り向いた凛ちゃんは、そう言うと綺麗な笑顔を見せてくれる。



「うん……私も凛ちゃんみたくなれるかな?」



「もちろん!恋は人を変えるねぇ~」



その言葉に、またしても私の顔は熱くなる。



「…………」



「じゃあ、早速今日の帰り買い物に行こう」



「うん!!ありがとう」



私なんかが背伸びをしたって、たかが知れている。



そんなことは、百も承知で凛ちゃんにお願いした。



少しでもいい。



少しでいいから、君に釣り合うようになりたくて、君の隣に並ぶ自信が欲しかった。


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