俺様副社長の溺愛秘書
尚輝に連れられて部屋へと入る。実家にある尚輝の部屋だ。


綺麗に片付けられた部屋をぐるりと見渡す。



「高校の制服?」


「ああ、俺と朱里の唯一のお揃いだ。思い出に残しておいた。」


「尚輝の性格から考えられない。」


「それだけ朱里は特別だった。」


「嬉しい。」



尚輝に微笑めば、尚輝が机に飾ってある写真立てを渡してきた。



「若い。」


「そうだな。でも今も変わらない。」


「そう?こんなに幼い感じ?」


「そこは綺麗になった。」



高校生の私が写真立てに飾られている。隣には高校生の尚輝が立っている。



「二人で撮った記憶ない。」


「これ一枚だけ。聡に頼み込んで撮った。」


「私は持ってないよ。」


「聡のだから。俺の大切な写真だ。」



私の手から写真立てを取り、元の机の上へと飾る尚輝を見つめた。


大切に飾られているのがわかる。埃もついてない、綺麗な状態だ。
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