メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
実は今から向かうハンバーグのお店とは偶然にも竜先輩が働いているお店。
お姉ちゃんと一回行ったきりで、あれから食べに行ってないし冴木君にも食べさせたいと思ってたから丁度良かった。
交代でシャワーを浴び、冴木君は私服の大人っぽいシャツに袖を通しながらイジケた様に口を尖らせている。
「俺…夏音さんの料理が良いなぁ。つーか告白なんて一人で行けば良いのにさ~。
…俺だって一人で頑張ったのに。それに…今日本当は―」
ボソッと溢した独り言に、花火の日の事を思い出し顔が熱くなり、アイラインを引く手が止まる。
そして、それと同時に私は机が上に置いてあるミニカレンダーに目が行った。