メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
テーブルの上に綺麗に重ねられた無数の何かを見て思わず言葉を失った。
「あ、夏音っ!お弁当持ってきてくれたの?!」
『う、、うんっ!…あの、これって…もしかして…』
「千羽鶴っ!…夏音のお父さんが早く善くなるように。まだ200羽位で全然足りてないんだけどね。」
嬉しさのあまり満面の笑みで幾斗に向き合い堪らず抱き付くと、強く抱き締め返してくれた。
「珍し。人前で抱き付く夏音ちゃん初めて見たわ。俺も協力してるから俺にも抱き付いてよ。」
「これは俺の特権だから。楓はマスターに抱き付けよ。」
「は?なんで俺がオッサンを抱き締めなきゃいけないんだよ。癒しポイント皆無じゃん。」
『す、凄い言いたい放題ですね…!』
「え。そう?普通だけどね。てか、なんか良い事あった?若干表情明るいじゃん。」