メープル*パンケーキ【2巻】*Happiness story*
『そりゃあ…あれだけ毎日来て、冴木君を独占されて―』
「…っ…?……♪」
『冴木君も冴木君で何だかんだ言う事聞いて…うんざりしながらも遊びに行ってたし…。
女不振だけど本当は…りりあちゃんみたいな子がタイプで…ベタベタされるのも好きで…両想いなんじゃないかとか色々―』
徐々にヒートアップしてきて、ツンツンした態度になりかけたそんな時―。
―ぽふっ
っと、頭に軽い衝撃が走る。
それは紛れもなく冴木君の大きい手で宥めるように私の頭を優しく撫でていく。
「確かに…俺も俺で紛らわしかったかも。
…つい小さい頃の感覚に戻って兄貴面になって、りりあの事調子付かせたのは俺のせいだし…誤解されてもおかしくないよね。…ごめん。」