奏でるものは~第1部~




ピ――――………


全身に鳥肌が立つ



機械音が響く。

誰もがその音を発しているモニターをみる。




――え?……なに?どういうこと?




医者らしき人が唯歌の頭の方からまぶたを開けて光を照らす。



ゆっくりと私達をみて、首を振った。




「残念ですが………」




――うそ、でしょ。



かすれた声が私の口から出る。



誰からも、返事はなかった。

涙がこぼれるのを止められなかった。

両親の嗚咽が聞こえる。



なんで?
何があったの?









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