エリート御曹司が過保護すぎるんです。
「おはようございます」
前日の残務処理をしていたときに、誰かがオフィスに入ってきた。
まだほかの社員が来るには早い時間だったので、業者さんかな、と思いつつ入り口に視線を向ける。
声の主を確認して、ドキッと心臓が跳ねた。
こころなしか、室内温度も2℃くらい上昇したような気がする。
そこにいたのは、2年先輩の営業社員である二階堂淳司《にかいどうあつし》だった。
いつもきっちりとアイロンのかけてあるワイシャツを着て、染めていないサラサラの黒髪を真ん中で分けている、好感度の高いビジネスマンだ。
身長は180センチくらいあるだろうか。
爽やかイケメンで、社内ではとても目立つ存在である。
「お、おはようございます」
緊張して、思わず声が上ずってしまった。
けれど二階堂さんは、涼しげな顔でにこりと笑うと、自分のデスクにカバンを置きに行く。
(いつ見てもかっこいいな……)
じつは私は、二階堂さんのひそかなファンだった。
いや、自分だけではない。
二階堂さんの爽やかな笑顔は、社内の独身女性の心をときめかせていた。
いつでもトップの成績なのに、決しておごることなく、私みたいな一般事務社員にも礼儀正しく接してくれる。
おそらくそういう真摯なところが、お客様の心だけではなく、社内の女子のハートをがっちりつかんでいるのだろう。
入社したときの、同期の女子たちの反応は尋常ではなかった。
「営業の二階堂さんがかっこいい!」とみんなが噂し、飲みに誘ったり、合コンに誘ったり、それは熱心だったらしい。
前日の残務処理をしていたときに、誰かがオフィスに入ってきた。
まだほかの社員が来るには早い時間だったので、業者さんかな、と思いつつ入り口に視線を向ける。
声の主を確認して、ドキッと心臓が跳ねた。
こころなしか、室内温度も2℃くらい上昇したような気がする。
そこにいたのは、2年先輩の営業社員である二階堂淳司《にかいどうあつし》だった。
いつもきっちりとアイロンのかけてあるワイシャツを着て、染めていないサラサラの黒髪を真ん中で分けている、好感度の高いビジネスマンだ。
身長は180センチくらいあるだろうか。
爽やかイケメンで、社内ではとても目立つ存在である。
「お、おはようございます」
緊張して、思わず声が上ずってしまった。
けれど二階堂さんは、涼しげな顔でにこりと笑うと、自分のデスクにカバンを置きに行く。
(いつ見てもかっこいいな……)
じつは私は、二階堂さんのひそかなファンだった。
いや、自分だけではない。
二階堂さんの爽やかな笑顔は、社内の独身女性の心をときめかせていた。
いつでもトップの成績なのに、決しておごることなく、私みたいな一般事務社員にも礼儀正しく接してくれる。
おそらくそういう真摯なところが、お客様の心だけではなく、社内の女子のハートをがっちりつかんでいるのだろう。
入社したときの、同期の女子たちの反応は尋常ではなかった。
「営業の二階堂さんがかっこいい!」とみんなが噂し、飲みに誘ったり、合コンに誘ったり、それは熱心だったらしい。