奏でるものは~第3部~
放課後。
「じゃ、私は、高野と行くよ、歌織頑張ってね~」
春菜は、さっさと帰っていった。
ホールに向かうと、
「やっぱりすぐに着くよね」
ニッコリしている、香奈美さんがいた。
「徒歩3分?」
「敷地内の設備だもんね」
二人で中に入ると、ロビーに何人かの父兄がいる。
小さい子の練習に送ってきたのだろう。挨拶して楽屋の方から入る。
来た人から舞台で練習する。
自分の楽器を出して準備して順番待ちをする。
青蘭の和太鼓部の3人も来て、挨拶して少し話す。
太鼓と衣装はもうホールにあるので、どうやら正木君の家の人に送ってもらったらしい。
先に和太鼓との合奏をして、帰ってもらう方がいいね、と打ち合わせした。
月曜から金曜まで、毎日が流れるように過ぎていく。