奏でるものは~第3部~

最後に優さんからのメッセージを見る。


“今日はお疲れ様。
学校でプログラムを配られなかったら知ることもなかった歌織の世界を知ることができた。
放課後、習い事に行くのもマジメだなと思ってたけど、真剣にやってたんだな。ちょっと驚いた。

俺が踏み込む世界ではないから、一緒に頑張ることはできないけど、理解はできる。
これからも目指すものにがんばれ”

優さんにしては、かなりの長文で、また、無口な優さんの優しい気持ちをメッセージに託してくれた。


ありがとう


来てくれたこと、しっかり観てくれたこと、私のこと理解してくれたこと。

すべてが、嬉しかった。
感謝の気持ちが溢れる。



また観に来て、なんて言えないけど解ってくれることが、一番うれしい。



“来てくれて、観てくれて、解ってくれたことが、うれしい。ありがとう。
明日はのんびりするよ”


とメッセージを送った。

最近は発表会の準備でデートどころか、ゆっくり話すこともないなぁ、と思っていたけど、明日はやっとバレンタインのプレゼントをゆっくり買いに行ける。



―――手作りなんて、無理。


センスはないから

と、プレゼントもチョコも買うことに決めていた。






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