奏でるものは~第3部~



クスクス笑いながら言った母の言葉とともにテーブルにチョコを持ってきて、スマホでそれぞれ写真を撮ってから二人で食べ始める。

「うまいよ」

「おいしいわ、歌織ちゃん」

ちょっと嬉しくなりながら

まあ、チョコとビスケットしか入ってないし。

と苦笑い。


「お粗末様です」

「いや、美味しかった。お前にチョコを作ってもらえるなんて。
総一にもメールで送っておこう。
今すぐ食べに帰ってくるかもしれないよ?」

「おかわりはないよ?
明日は?」

「明日は呉竹さんの家でホームパーティーだから、行ってくるよ。
夕食は何か食べに行こう」

父の提案に、ちょっと嬉しくなる。

仏壇に、お線香を2本たてた。
ちょっと仏壇を眺めて

「お風呂行くわ」

と席を立った。






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