奏でるものは~第3部~
優さんと散歩がてら喋りながら、電車をひとつ乗り継ぎ、最寄り駅に近づいてきた。
「今日はありがとう。
楽しかったよ。
今日は送らなくていいから、また明日ね?」
「送らなくていいのか?」
「うん、今日は見送るよ」
一緒に降りたら離れがたくなる。
「そうか」
駅に着き、私だけが降りる。
「じゃあな」
頷いて、手を振る。
電車が走り出す。
離れがたい気持ちに踏ん切りがつく。
電車を見送って、改札へと向かった。