奏でるものは~第4部 最終章~


本社での会議の後、自分のブースにいると、外線がなった。


「サイタ株式会社、サイタカオリです」

「如月コーポレーションの如月ですが。

明日の土曜日、空いてる?」

「え?優さん?

ええ、大丈夫」

「ドライブしよう」

「わ、分かったから。
なんでここに電話なの?」

「たまには、な?

じゃ、また、明日な。10時に…」

「駅に来てくれる?」

「では、よろしくお願いします」

「……失礼します」



―――心臓に悪い

ため息を一つ吐いて受話器を置いた。






< 37 / 147 >

この作品をシェア

pagetop