音を紡ぐ

残したもの 斗季side

1年後ーーーーーーー・・・・・・・


「みんなーーーーー!!盛り上がってますかーーーーーー!!俺達のライブに来てくれてありがとうー!!今日はここに居る全員で楽しんでいきましょう!」


青い空の下、俺達はあのステージに立っている。


ここで音を紡ぐことが出来た。


有紗


見てるか?







オーディションの最終選考。


「3番の方中にお入りください。」


緊張なんか通り越して、ドキドキして体が震える。


「君たちはみんな高校3年生なんだよね。じゃあ、始めてくれるかな。」


俺達は顔を見合わせて笑った。


樹哉のドラムで始まったオーディション。


今日のために作った新曲だ。


♫無我夢中になって走り出した

僕は慌てて追いかける

僕よりも弱いくせに

君は真っ直ぐ走っていく

途中で立ち止まったその背中は

抱えきれない不安で

押しつぶされそうになる

だから言ったんだ僕は

1人で背負うなと

誰かを頼ることは負けじゃない

新しい自分を見つけられる

僕は君とどこまでも

走っていこう

隣で愛を唄うから


後先も考えずにまた

君は真っ直ぐ駆けていく

僕より不安なくせに

強がりは君の特技だけど

途中で泣き崩れた背中は

生きる希望無くして

また殻に閉じこもる

だから言ったんだ僕は

1人で背負うなと

誰かを頼ることは負けじゃない

新しい自分を見つけられる

僕は君とどこまでも

走っていこう

隣で愛を奏でよう


いつまでも君といよう

君の背中を押すから

ひたすらに夢追いかけろ

僕は

愛を叫ぼう

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