初雪の恋
「失礼しました。」
私は職員室を後にした。私の手には、高校のパンフレットと、進路変更の紙を持っていた。
やっぱり、志望校を変えた方がいいのか、真剣に考えていると、いつの間にか、放課後になっていた。
様子が1日おかしかった私を心結が、心配していた。
「紗姫。大丈夫?勉強のし過ぎじゃない?」
心配そうな顔を向ける心結に、私は出来るだけ明るい笑顔で、笑った。
「大丈夫。昨日余り眠れなかっただけ。」
「勉強もほどほどにしないと、ダメだよ。今日は、勉強しないで、きちんと寝なさい。」
お姉さん口調で、心結が話すのを笑いなが聞いた。