初雪の恋

 「え、なにが?」

 「なにがじゃないよ。お正月見たんだから。」


 葵のは、何故か少し興奮しているようで、落ち着いてと、声をかけよとした時、ずっと黙っていた真緒が、


 「ちょっと、心結、葵。紗姫の左薬指見て。」


 真緒の声で、私も、葵も心結も左薬指をみる。


 私の左薬指には、海斗さんから貰った指輪があった。


 葵と真緒はその指輪を見て驚いているけど、心結には、冬休み中に話をしていたので、知っていた。


 「ちょっと、2人もうるさい。」


 心結の声に、興奮していた、2人が静かになった。


 「だって、紗姫が、真緒に内緒にしてたから。」


 私は海斗さんのことは、心結にしか話してなかった。だって、2人に言うと、絶対にからかわれるので、内緒にしていた。


 「放課後、事情聴取。」


 今日も、海斗さんと約束があったけど、少し遅れることをメールする事にした。
< 52 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop