強がり女の唯一の男
「小雪」
真面目な顔で公平が私を呼ぶ。
「ん? 何?」
「2ケ月って、長かったか?」
「え? 何が?」
急にどうしたんだろう?
「2ケ月前まで付き合ってたヤツが他の女と結婚するっていうのをそんな普通にできるくらい、時間は経ったってことだろ?」
「うん、そうだね。 普通に祝福できる」
でも、それは、私が安達君を愛していた訳じゃないからこんなに普通で居られるんだと思う。
「・・・俺と付き合いだして、2ケ月だ」
「そうだよ? ・・・それが?」
もしかして、2ケ月で公平の気持ちが変わったなんて事言うつもりじゃないよね!?
さっきまで私を一番に考えてくれる人だって信じていたのに、私の心の中に不安が押し寄せる。
< 120 / 159 >

この作品をシェア

pagetop