強がり女の唯一の男
私が怒ると、公平はかなり嬉しそうな顔をして、
「幸せって思ってくれたんだ? 良かった。
やっぱり、苦手だって言われたら、結構へこむな~って思ってたから」
そっと、公平は私の手を握ってくれた。
「・・・幸せだったよ? こんな風に感じたのは本当に初めて。
公平だからなんだ・・・私が幸せだって思えるの」
「うん・・・俺も」
「ありがとう」
「ん? それ、俺の台詞」
「え?」
「俺を選んでくれてありがとう。 俺、小雪としてみて分かった。
やっぱり、愛があってこその行為だったんだって」
「うん」
私も、好きだ。大切だ。と想っている人に抱かれることがこんなに気持ち良くて幸せだなんて知らなかったもの。
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