強がり女の唯一の男
そのまま意識を失う様に眠りについた安達さんの寝顔を見ようとルームライトを小さくつけた。
その寝顔にクスリと笑みが零れる。
あんな激しい行為をする人には見えない。 穏やかな寝顔。
その時、下半身に違和感を覚えた。
それは安達さんの放った白濁の液。
確認のため安達さんの下半身を見てしまった。
そこに避妊具の存在は無い・・・

胸の中にじわりと嬉しさが込み上げる。
私はもしかしたら、今夜一晩だけの恋人として遊ばれたのかも・・・と思い始めていた。
だって、想像と全然違う人だったから。
きっと、たくさん経験があって、安達さんに抱かれたいと思う女性もたくさん居るのだろうと思った。
でも、遊び慣れた人が避妊を忘れるだろうか?
きっと安達さんは私をきちんと彼女にしてくれるはず。

私はシャワーを浴びながら幸せを噛みしめていた。
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