強がり女の唯一の男
5話
「俺は、別れた方がいいと思う」
「許したら、また浮気される・・・ってことは、もう別れるしかないのかな・・・」
「別れたくない程、バカ男を好きだったんなら、浮気されない様に努力しなかったお前だって悪い所あったって反省しなきゃな」
そう言った公平の言葉は、私にとって目からうろこ。
浮気される理由が私にあったんだ。
「そう・・・だね」
「お前に不満がなかったら浮気なんてしないはずだ」
「そうだよね? そっか・・・そうなんだ」
私に悪いところがあったなって、自分で思う。
「心当たりあるんだ?」
「まぁ・・・最近は二人で会っても仕事の話が多かったし」
会うのもランチだし。
「そりゃ最悪だな」
「それに、恋人らしいこともしてないし」
俯きながら私は言った。
デートもまともにしていないんだから・・・。
「彼女居んのに欲求不満かよ!? それは同情する」
たしかに、安達君にしてみれば欲求不満状態だったんだろう。
「そういう悪い事が重なっての浮気・・・だったんだよね」
「飲み会で、女に甘えられたら欲求不満の身では断るのは難しいかもな・・・」
マジで同情する。と公平は言った。
男の人ってそういうものなんだ。
欲求不満の時に誘われたら断れないのか・・・。
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