強がり女の唯一の男
「そんな事無い」
「・・・安達君、素直になって」
「俺には池上しかいないんだ」
「私・・・変わらないよ?」
「え?」
「安達君に何を言われても公平を公平って呼ぶし 二人で飲みにも行く」
「・・・」
「私にとって公平はそういう存在だから」
私の甘えられる唯一の男なんだから。
「・・・」
「それを不満に思っている安達君とは付き合っていけないでしょ?」
「・・・」
「それに、浮気されたのを一度許せばまたされるもの」
公平の受け売りだけど・・・。
「・・・しない。 絶対にもう浮気はしない」
まるで泣いている様な声・・・。
でも、ここで同情はできない。
「もう、安達君を信じることはできないし安達君を好きだとも思えないの。
だから さようなら。 今までありがとう」
< 61 / 159 >

この作品をシェア

pagetop