EGOIST
『周辺の確認終わったぞ。見張りもいなけりゃトラップの類もなし』
インカムからイアンの声が聞こえた。
それによりダンテの意識が現実に引き戻された。
「了解した」
それに短く答えたのはこの場の指揮を任されたエルドレッド・リネハンだった。
そして、視線をダンテに向ける。
「心ここにあらずだったようだが、怖気づいたか?」
そう、静かに問いかけてきた。
「まさか。ただまぁ、意識が別のところに行ってたのは認めますよ」
正直にダンテが言うと、エルドレッドは息を1つついた。
「余裕だな」
「そう見えます?」
ダンテの問いにエルドレッドは答えず、視線を目の前の建物へと戻す。
ダンテもそれにつられるように建物のほうへと視線を向ける。
その建物は不気味なほど静かな、古ぼけたビルだ。
とても誰かがいるようには見えない。
だが、エレンがここへ連れてこられたのは確かで、イアンの読み通り監視カメラに映ったのがわざとだというのなら、ここに何かがなければおかしい。
「行くぞ」
エルドレッドが全員に視線を送る。
すると、スーツを着た3人の男達はそれに答えるように黙って頷いた。
そうして5人は建物に向かって足を踏み出した。
インカムからイアンの声が聞こえた。
それによりダンテの意識が現実に引き戻された。
「了解した」
それに短く答えたのはこの場の指揮を任されたエルドレッド・リネハンだった。
そして、視線をダンテに向ける。
「心ここにあらずだったようだが、怖気づいたか?」
そう、静かに問いかけてきた。
「まさか。ただまぁ、意識が別のところに行ってたのは認めますよ」
正直にダンテが言うと、エルドレッドは息を1つついた。
「余裕だな」
「そう見えます?」
ダンテの問いにエルドレッドは答えず、視線を目の前の建物へと戻す。
ダンテもそれにつられるように建物のほうへと視線を向ける。
その建物は不気味なほど静かな、古ぼけたビルだ。
とても誰かがいるようには見えない。
だが、エレンがここへ連れてこられたのは確かで、イアンの読み通り監視カメラに映ったのがわざとだというのなら、ここに何かがなければおかしい。
「行くぞ」
エルドレッドが全員に視線を送る。
すると、スーツを着た3人の男達はそれに答えるように黙って頷いた。
そうして5人は建物に向かって足を踏み出した。