危険なアイツと同居生活【番外編】
そんな訳で、あたしたちはあたしの実家に来ていたのだが……
「あー。蒼君」
お父さんはにこやかに蒼を見る。
一体どうしてしまったのだろうか。
この笑顔はフェイクじゃないかと思う。
お世話になっていますと頭を下げる蒼は、やっぱり紳士で好印象だ。
そして、お母さんは真っ赤な顔でにやけていた。
相変わらず恥ずかしいうちの家族。
妹は大学生になって下宿、今は夫婦二人だということ。
「唯はやっぱり家に帰ってこないんだね」
悲しそうに言うお父さんには悪いけど……
あたしには居場所がある。
蒼のもとがいいんだ!