危険なアイツと同居生活【番外編】
だけど、そんな都合のいい考えのお父さんに苛ついてしまう。
もし、蒼がFを続けていたら、お父さんはまた蒼を罵倒したのだろうか。
だけど、怒らせたら同棲に反対されるから、だからあたしはぐっと口を噤む。
そんなお父さんとは逆に、
「蒼君、食べ物何が好き?
ビールとつまみが好きなんだっけ?」
なんてお母さんは上機嫌だ。
それにしても、ビールとつまみだなんて。
それ、碧のプロフィールじゃない?
あたしはわざとらしく咳払いをする。
「なんでも好きです。
でも、構わないでください」
好青年蒼は言う。
「今日はご馳走になるために来た訳ではなく、ご挨拶に来ただけですから」
その言葉に、
「ご挨拶!?」
お父さんが過剰に反応する。