危険なアイツと同居生活【番外編】






買い物を済ませ、スーパーを出るととうとう雪が降り出していた。

舞い落ちる雪が、東京の街を白く照らしている。





「わー。明日は雪、積もるかなぁ」




無邪気な子供みたいに蒼は言う。

そんな蒼に聞いていた。





「蒼の住んでいたところも、雪がよく降るんだよね」



「うん。スキー場の近くだから」




懐かしそうに蒼は言う。

身を寄せ手を握ったまま、蒼は続ける。





「雪が降るとね、慎吾と雪だるまとかかまくら作ったなぁ。

雪が降りすぎるところだから、雪が特別だとは思わなかった。

でも、東京に降る雪はすっごく綺麗だね」


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